法人の決算申告で提出が必要な書類と期限・提出方法
法人の決算申告では、税務署・地方自治体・銀行など、提出先ごとに求められる書類や期限が異なります。
どこに、何を、いつまでに提出するかをあらかじめ整理しておくと、初めての決算申告でも落ち着いて手続きを進めることができます。
本記事では、提出先ごとの書類・期限・提出方法と、保存が必要な書類のポイントを説明します。
税務署に提出が必要な法人税申告書と決算書類
税務署への申告では、法人税申告書と決算書類を中心に、複数の書類をまとめて提出します。
作成が必要な書類をあらかじめ把握しておくと、申告直前に慌てるリスクを減らすことができます。
提出書類の種類
税務署に提出する中心となる書類は法人税申告書です。
法人税申告書には別表と呼ばれる様式が複数あり、事業内容や規模に応じて該当するものを選択・作成します。
決算書は次の4種類が基本です。
- 貸借対照表
- 損益計算書
- 株主資本等変動計算書
- 個別注記表
一定の条件を満たす場合は、キャッシュフロー計算書の添付も必要になります。
このほか、勘定科目内訳明細書と法人事業概況説明書も添付します。
税理士に申告を依頼している場合は、代理申告であることを示す税務代理権限証書も必要です。
提出期限と提出方法
提出期限は、原則として事業年度終了日の翌日から2か月以内です。
事前に申請すれば、一定の条件のもとで期限延長が認められる場合もあります。
提出方法は、税務署窓口・郵送による書面提出と、e-Taxを利用した電子申告の2通りです。
書面で提出する場合は、書類を決められた順序で綴じる必要があります。
令和3年4月1日以降の申告書では、代表者印の押印は原則不要です。
地方自治体に提出が必要な法人住民税や事業税の申告書類
国税への申告と並行して、都道府県や市区町村への地方税の申告も必要です。
申告先や様式が国税と異なるため、事前に提出先ごとの対応を確認しておくことが大切です。
提出書類の種類
都道府県や市区町村には、法人住民税や事業税などの地方税申告書を提出します。
都道府県や市区町村ごとに様式が用意されており、事業所の所在地に応じて必要な申告書を用意します。
提出期限と提出方法
提出期限は、国税と同じく事業年度終了日の翌日から2か月以内が原則です。
複数の自治体に提出する場合は、提出先ごとの扱いに違いがないかも確認します。
提出方法は、窓口・郵送のほか電子申告も利用可能です。
会計ソフトや申告ソフトの対応状況を確認しておくと、手続きの負担を減らすことができます。
銀行から提出が求められる決算書と法人確定申告書の控え
融資を受けている法人や新たな借入れを検討している法人は、税務署への申告とは別に、銀行からの求めに応じた書類提出も必要です。
提出が求められる決算書類
銀行は、決算後に決算書一式と法人税申告書の控えをもとに、収益力・資金繰りの状況・返済能力を判断します。
提出する書類は、貸借対照表・損益計算書などの決算書のほか、別表の控えや勘定科目内訳明細書などが一般的です。
場合によっては、法人事業概況説明書の控えの提出を求められることもあります。
提出期限と提出方法
提出期限は法律で定められておらず、融資契約や銀行との取り決めによって設定されます。
決算スケジュールと合わせて担当者に事前確認し、必要書類を過不足なく用意することが大切です。
提出方法は、窓口への持参のほか、PDFデータをメールや専用システムで送る方法も広く使われています。
法人決算申告で作成や保存が必要な書類のポイント
決算申告では、提出書類だけでなく、作成して保存しておくべき書類も数多くあります。
保存義務のある書類を整理しておくと、税務調査や社内の確認が必要になったときにも対応しやすくなります。
提出不要で保存が求められている書類
税務署や地方自治体に提出しない書類でも、法律上一定期間の保存が義務付けられているものがあります。
総勘定元帳・仕訳帳・現金出納帳などの帳簿類や、請求書・領収書・契約書などの証憑書類が代表例です。
これらは、税務調査や社内確認の際に取引の実態を示す重要な資料となります。
提出が求められている添付書類
法人税申告書や地方税申告書には、決算書や勘定科目内訳明細書など、一定の添付書類が求められます。
添付が必要な書類は、各申告書の別表や記載要領で確認できるため、決算作業と並行して準備を進めると漏れを防ぎやすくなります。
紙で提出する場合も電子で提出する場合も、どの書類を添付として扱うかを整理しておくと、申告作業を効率的に進めやすくなります。
まとめ
法人の決算申告では、税務署・地方自治体・銀行への提出書類に加え、帳簿や証憑書類など保存義務のある書類も多くあります。
申告期限に間に合うよう、決算作業と並行して早めに準備を始めることが重要です。
書類の準備や申告手続きに不安がある場合は、税理士などの専門家へ早めに相談することをおすすめします。
税理士に依頼すれば、申告書の作成から期限管理まで一括してサポートを受けられるため、初めての決算申告や業務負担を軽減したい法人にとって心強い選択肢となります。